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2011年10月17日15時1分
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「原発是非、都民も考えて」 住民投票求める署名集めへ

 原子力発電の是非を問う住民投票の実現を――。12月1日から東京都と大阪市で署名集めを始める市民団体が呼びかけに力を入れている。著名な作家や俳優らも活動の先頭に立っている。

 「原発は暮らしや命を左右する重要なテーマ。是非を決めるのは国や電力会社でなく、住民の直接的な投票であるべきだ」

 東京都内で14日に記者会見したジャーナリスト今井一さんは、そう訴えた。東京電力福島第一原発事故を受けて6月に発足した市民団体「みんなで決めよう『原発』国民投票」(事務局・東京)の事務局長。17日には、来月に市長選を控える大阪市でも会見を開き、「次の選挙で選ばれる大阪市長や関西電力だけが決めるのは間違っている」と語った。

 有権者の50分の1以上の署名が集まれば、首長に条例の制定・改廃などを直接請求できる。同団体は住民投票条例の制定を求めて署名活動に乗り出す。東京では21万4千人の署名が必要で、12月1日から請求代表人が渋谷、新宿、池袋などの街頭に立って署名を募る。東京・生活者ネットワークは生活協同組合の組合員らにも協力を求める。今井さんは「無効分を見込んで30万人分を目標とし、12月中に達成したい」と語る。

 東京では、請求代表人に作家の辻井喬(堤清二)さん、俳優山本太郎さん、コラムニスト天野祐吉さんといった著名人や、東京・生活者ネットワークの中村映子事務局長らが就く予定。大阪では、今井さん、人形浄瑠璃文楽太夫の豊竹英大夫さんらが就く。

 なぜ、東京都と大阪市なのか。都は東京電力の発行済み株式の2.7%、大阪市は関西電力の8.9%を持つ。両社の原発の稼働の賛否を問う住民投票が実施されても、その結果に法的な拘束力はないが、今井さんは「原発の是非を決めるのは誰なのかというのが今回の活動のテーマ。首長は市民の考えに従うべきだ」と訴える。都内での会見に同席した山本さんは「東京の電力のために福島に原発があり、事故が起きた。都民がきちんとこの問題に向き合ってほしい」と語った。

 全炉停止中の中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)を抱える静岡県でも、この団体のメンバーが住民投票を実現させようと準備を始めている。

 事務局員の佐久間章孔(のりよし)さん(63)によると、賛同者は現在約60人。来年3月に組織を立ち上げ、夏ごろから署名集めを始める予定だ。佐久間さんは「中部電力の判断に任せるのではなく、自分たちの未来は自分たちで決めたい」と話す。

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