現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 特集
  4. 東日本大震災
  5. 記事
2011年10月30日6時57分
このエントリーをはてなブックマークに追加
mixiチェック

福島の野菜、学園祭で使おう 「農家を応援」と学生発案

関連トピックス

写真:食堂内に設けた模擬店。「復興のひかり」のメンバーの他、ツイッターの呼びかけに応じた大学生も集まった=22日、東京都目黒区の東京工業大学大岡山キャンパス、高田正幸撮影拡大食堂内に設けた模擬店。「復興のひかり」のメンバーの他、ツイッターの呼びかけに応じた大学生も集まった=22日、東京都目黒区の東京工業大学大岡山キャンパス、高田正幸撮影

 東京電力福島第一原発事故の風評被害に苦しむ福島県の農家を応援しようと、大学の学園祭で同県産の野菜や果物を使う取り組みが広がっている。首都圏の大学生が、福島のJAと全国の学生をつなぎ、各地の学園祭で来場者に福島の野菜をPRしてもらう。復興に役立とうと若者たちが手を結んだ。

 22日、「工大祭」があった東京工業大学大岡山キャンパス(東京都目黒区)。模擬店で学生たちが「福島の野菜で作った豚汁です」と声をあげると、訪れた人が早速買い求めた。

 複数の大学の学生でつくるグループ「復興のひかり」が企画した「福島復興学祭プロジェクト」。初日のこの日はメンバーら7人が、福島産のゴボウやサトイモを使った豚汁とリンゴや柿などを販売した。ブースには「この店舗は福島県の野菜を使っています 私たちは福島県の農家の方を応援します」の文字。食べた人たちの笑顔を写真に収め、はがきやポスターにして福島の農家に送る計画もある。

 プロジェクトでは、「ひかり」が各店で必要な品を一括してJA新ふくしま(福島市)に発注。検査で安全性が確認されているものをJAが各大学に宅配便で送り、模擬店で売る食べ物の材料に使ったり販売したりする。いずれも29、30両日の福島大、石川県立大学、11月3〜5日の東北大、同23〜26日の京都大など約20の学園祭の約30店がすでに参加を決めた。

 グループの代表の明治大4年、菅原健太郎さん(23)は「被災地のために何かしたいと考えている学生は多い」と話す。

 メンバーの多くは被災地でボランティア活動に携わってきた。菅原さんは福島の農家から「西日本に野菜を直売に行くが、人件費や交通費がかかり赤字になる」と聞き、「学生で野菜の販売ができないか」と仲間に相談。独協大2年の若松徹さん(19)の頭に浮かんだのが学園祭だった。

 人件費も交通費もいらないし、簡単に店を出せる。早速、JAに野菜を売ってくれるよう依頼。2人が中心となって知り合いに呼びかけたり、各地の学園祭実行委員会にメールを送ったりしたところ、賛同するところが相次いだ。

 これまで参加を決めている店での売り上げ見込みは合わせても60万円ほど。大きな額ではないが、菅原さんは「先の見えない不安に直面する農家の人たちを少しでも元気づけたい。全国の大学生が福島のために活動していることを知ってほしい」と話す。さらに多くの学園祭で利用してもらえるよう交渉を続けている。(高田正幸)

検索フォーム

朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介

東日本大震災アーカイブ

グーグルアースで見る被災者の証言

個人としての思いと、かつてない規模の震災被害、その両方を同時に伝えます(無料でご覧いただけます)

プロメテウスの罠

明かされなかった福島原発事故の真実

福島第一原発の破綻を背景に、政府、官僚、東京電力、そして住民それぞれに迫った、記者たちの真実のリポート

検索

亡くなられた方々

| 記事一覧