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2011年10月29日21時46分
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汚染土壌、福島で中間貯蔵最長30年 政府が工程表

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図:環境省が示した工程表拡大環境省が示した工程表

 東京電力福島第一原発事故による除染問題で、細野豪志環境相は29日、福島県内の汚染土壌を収容する中間貯蔵施設を2015年1月から県内で稼働させるロードマップ(工程表)を明らかにした。中間貯蔵施設への搬入前の各市町村の仮置き場の保管期間は3年ほどとし、中間貯蔵の開始後30年以内に県外で最終処分すると明示した。同日、細野氏から協力要請を受けた佐藤雄平知事は、態度を保留した。

 除染作業では、地表からはぎ取った汚染土などを地域ごとの仮置き場に一時保管し中間貯蔵施設に移す。しかし「仮置きが何年も続くのは不安」などの声が地元で強く、中間貯蔵の道筋を示すことが国に求められていた。工程表では中間貯蔵施設の場所選びを12年度中に終え、14年度内に着工する。並行して完成した区画から15年1月以降、順次仮置き場の土壌などを運び入れるとしている。

 この日、細野氏は佐藤知事との会談で、長期間の中間貯蔵を要請することを「県民に大変申し訳ない」とし、中間貯蔵施設の供用を最大限早めたことを説明し、協力を求めた。これに対し佐藤知事は「精査したい」と述べるにとどめた。

 環境省は、中間貯蔵施設は安全面などから同県内の1カ所にとどめたいとしているが、これには約3〜5平方キロの敷地が必要になる。県や住民らが反発すれば用地選定や施設建設が遅れる可能性がある。貯蔵期間を最長30年としたのは、除染自体に10年以上かかる可能性がある点などを考慮したという。最終処分もやはり同じように埋め立てる場所や施設が必要になる。

 来年1月施行の放射能汚染に対処する特別措置法に基づき、事故に伴う新たな被曝(ひばく)線量が年1ミリシーベルト以上の土地は国の責任で除染を行う。

 中間貯蔵施設には土壌のほか、森林の落ち葉、下水汚泥などの焼却灰で放射線量が1キロ当たり10万ベクレルを超えるものを入れる。収容量は当初の見込みよりかなり少なくなり、約1500万立方メートルから約2800万立方メートルだという。

 建設費は数兆円規模ともされるが、東電から全額賠償されるかどうかも、はっきりしていない。

 文部科学省の航空機調査から福島県外で年1ミリシーベルト以上の放射線量を記録したのは今のところ9都県。環境省はこのなかで除染対象となる土壌や下水汚泥などは約140万〜約1300万立方メートルと推計した。同省は今回、福島県以外では汚染土壌の量が少なく線量も比較的低いものが多いことから、既存の施設で処分する方針を示した。

 また細野氏は同日、群馬県高崎市内で講演し、福島第一原発から半径20キロ圏内の「警戒区域」の解除や縮小について「かなり慎重にやる。ステップ2が終了しても数カ月は準備する」と語った。発言は解除や区域縮小は早くても2月末以降との見通しを示すものだ。

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