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2011年11月1日12時33分
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被災地路線価、最大8割減 国税庁が調整率発表

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表:震災被害が大きかった各自治体で最も減額された地域の調整率拡大震災被害が大きかった各自治体で最も減額された地域の調整率

 国税庁は1日、東日本大震災による被災地の地価の下落を路線価に反映させる「調整率」を発表した。被災地で土地の相続、贈与を受けた人の税負担を軽くする措置で、被害の程度に応じて地域ごとに算定。津波で甚大な被害を受けた三陸沿岸では土地の評価額を70〜80%引き下げて、福島第一原発の周辺では「ゼロ」とみなして申告できる。

 9月に国土交通省が公表した基準地価では、津波の被害が大きかった地域などの数値は示されなかった。これらの地域について、震災後に国が示した初めての指標となる。

 1日発表の調整率は0.2〜1.0の幅で、地域ごとに細かく設定された。今年1月1日時点の路線価に調整率をかけて相続税などを申告できるため、1.0未満の地域は税負担が軽くなる。調整率が適用されるのは阪神大震災に続いて2回目。阪神では最も減額された地域で0.75と、25%引き下げられた。今回は津波被害などが大きく、さらに大幅に引き下げた。

 国税庁は震災後、財団法人「日本不動産研究所」(東京)に被災地の地価動向について調査を委託。これらの結果から(1)建物倒壊などの実質的な被害(2)鉄道や道路などインフラの被害(3)多数の死者が出た地域の経済活動の縮小程度――などを重点的にみて、震災後の被害が最も大きい時点を想定して調整率を決めた。

 最も減額されるのは、0.2とされた宮城県女川町の一部地域。津波で甚大な被害を受けて多数の町民が亡くなり、経済活動が小さくなったため、評価額が80%下がったと判断した。同県南三陸町などで0.25、岩手県陸前高田市などで0.3の地域があり、津波被害が大きかった三陸沿岸を中心に大幅に下がった。

 また、千葉県浦安市の一部では、液状化被害に加えて、「ブランドイメージも悪化した」などとして調整率は0.6となった。

 一方で国税庁は、福島第一原発の事故で警戒区域や計画的避難区域、緊急時避難準備区域に指定された地域の調整率は示さなかった。震災後の土地取引が確認できない▽原発事故後の周辺地域を評価した前例が国内外にない▽専門家に聞いても結論が出なかった――などが理由だ。

 ただ、これらの区域については「評価ができず、調整率を定められない」として、相続税や贈与税の申告額を「ゼロ」とみなしてもよいとの方針を示した。

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