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2012年1月6日22時39分
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半径250キロ圏内を避難対象 政府の「最悪シナリオ」

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 東京電力福島第一原発で事故が起きた2週間後の昨年3月25日、事故が拡大すれば、東京都も含む半径250キロ圏内の住民が避難対象になるという「最悪シナリオ」を政府が想定していたことを、6日の閣議後会見で細野豪志原発担当相が明らかにした。

 シナリオは、当時首相補佐官だった細野氏が菅直人首相の指示を受け、近藤駿介原子力委員長に依頼、委員長が個人的に作成して政府に提出した。

 資料では、最悪のシナリオとして、原子炉2炉心分の1535体もの燃料が貯蔵されていた4号機の使用済み燃料プールの燃料が溶けることを想定した。プールは3月15日の原子炉建屋の爆発でむき出しになっており、さらに1号機の原子炉が水素爆発を起こして作業員が退避、復旧作業が止まると、14日程度でプールから放射性物質が大量に放出されると推定した。

 放出された放射性セシウムで土壌が汚染される範囲を推定、旧ソ連チェルノブイリ原発事故の避難基準と照らし合わせた。

 2炉心分のセシウムによる汚染の場合、強制避難に相当する1平方メートルあたり1480キロベクレルの汚染範囲は原発の半径170キロ、任意避難にあたる555キロベクレルの範囲は半径250キロ。1炉心分でもそれぞれ110キロ、200キロになった。この範囲で放射能が自然に減るのには数十年かかる、とした。

 最悪の場合、事故の影響による年間の放射線量が自然放射線量を大幅に超え、希望する住民に移転を認めるべき地域は半径250キロの外側まで発生する可能性があると指摘した。

 事故の再拡大を防ぐため、原子炉やプールへの冷却の最終手段として砂と水を混ぜたものを1基あたり1100トンかけ、放射線を遮ることも想定していた。

 細野氏は「皆さんに過度な心配を及ぼす可能性があるのではないかと公表を控えた」と述べた。また、シナリオで想定したように原子炉そのものが爆発する可能性は低かったとし、「もう考えられないだろうということをあえて考えて作ったシナリオ」と強調した。

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