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2012年2月2日7時58分
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市の全域除染、400億円で発注 南相馬市、福島で初

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 東京電力福島第一原発の事故に伴う除染で、福島県南相馬市は、市内の生活圏全域を400億円でゼネコンに一括して発注することを決めた。市は業者選定に向けた手続きに入っており、近く一つの共同企業体(JV)に決定し、2013年度までの約2年間の除染を発注する。県内の自治体のうち、個別地区ではなく全域を対象にした除染の発注手続きに至ったのは初めて。

 原発事故の警戒区域と計画的避難区域は国が直轄で除染する。それ以外の年間被曝(ひばく)線量が1ミリシーベルトを超える場所は市町村が行い、国が費用を負担する仕組みで、今回の発注はその地域が対象。戸建てや集合住宅、病院、工場、店舗など約4万6千棟の除染で、面積は1433ヘクタールにのぼる。総延長約1千キロの道路や、住宅や建物の奥20メートル分の森林も含む。

 国が示している除染の単価は、敷地面積400平方メートルの戸建て住宅で壁の洗浄をしない場合、60万円が目安で、それ以上の広さは1平方メートルあたり1500円で換算。道路は両側に側溝がある場合、長さ1キロあたり240万円としている。

 南相馬市はこうした単価を積み上げ、放射線量を測るモニタリングの費用などを含めて総額400億円とはじき出した。11年度に22億円、12年度に196億円、13年度に182億円をあてる予定。市の11年度一般会計当初予算は約277億円で、それぞれ市の予算規模に匹敵する額の発注になる。

 市は、技術提案を審査する「指名型プロポーザル方式」で業者を選ぶことにし、ゼネコン26社を指名して昨年12月に受け付けを開始。市内の建設・塗装業者らでつくる協同組合を作業に加えることを条件にした。

 1月27日の期限までに、大手、準大手ゼネコンの6JVが提案を市に出した。児玉龍彦・東京大教授が委員長を務める市の除染推進委員会が内容を評価し、近く1JVを選ぶ。2月中にも除染を始めたい考えだ。

 1JVへの一括発注について、南相馬市の羽山時夫・除染対策室長は「早急に除染を進めるため、技術や安全管理の面などで大手の業者が適当と考えた。同じ業者が2年間継続することで作業の進め方に柔軟性が出るうえ、作業員の確保も容易になる利点がある」と説明する。(木村俊介)

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