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2012年2月10日10時38分
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米で原発2基新設認可 34年ぶり 規制委員長は反対票

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図:ボーグル原発の位置拡大ボーグル原発の位置

 米原子力規制委員会(NRC)は9日、南部ジョージア州で計画されている新規原発2基の建設・運転の申請について5人の委員による投票を行い、賛成多数で認可した。ただ、ヤツコ委員長は東京電力福島第一原発事故を受けた安全対策が規制に反映されていないとして反対票を投じた。

 ボーグル原発に増設される3、4号機(いずれも110万キロワット級)で、2008年にNRCに申請が出されていた。東芝傘下の米ウェスチングハウスが開発した改良型加圧水型炉「AP1000」を採用、16年と17年の運転開始を目標にしている。1979年のスリーマイル島原発事故後、原発の建設が行われていない米国で建設が認可されるのは、78年以来、34年ぶりとなる。

 反対票を投じたヤツコ委員長は「福島原発事故は無視できない」とする声明を発表。事故を受けた安全対策の規制強化が検討されている最中なのに「まるでこの事故がなかったかのように認可に賛成することはできなかった」と説明した。

 オバマ大統領の指名で09年に委員長に就任したヤツコ氏は、原発に厳しい姿勢で知られる。昨年末には運営手法をめぐって他の委員との対立が表面化、米議会が調査に乗り出す事態になっている。

 ウェスチングハウスによると、AP1000は外部電源喪失などの緊急時に運転員が操作しなくても自動的に原子炉の冷却が維持される仕組みを備えている。中国の2カ所で建設が始まっている。米国でも南部サウスカロライナ州のサマー原発で2基の増設計画があり、近くNRCから認可が下りる見通しだ。

 米国では104基の原発が稼働中だが、主に経済性の問題で新規申請は長年、控えられてきた。ブッシュ前政権時代に建設のための資金調達をしやすくする原発推進策が導入され、今回の2基を含む計26基の新規申請が出された。

 だが、国内での天然ガス価格低下や建設コスト高騰などで、20年までに運転開始できる新規原発は4基にとどまるとみられている。このほか78年以前に認可を受け、長らく工事を中断していた南部テネシー州の原発1基の建設が07年以降、再開している。(ワシントン=行方史郎)

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