東日本大震災で被災した福島県いわき市の水族館「アクアマリンふくしま」に16日、トドのイチローが約1年ぶりに帰ってきた。避難先の静岡県沼津市の伊豆・三津シーパラダイスからの約6時間の長旅の疲れも見せず、改修された水槽を元気よく泳ぎ回った。
同館は、津波で約20万匹いた海洋生物のうち、9割を失った。残ったうち、海獣類などは全国7カ所の水族館などに避難させていた。21日にイチローの妻・フクが千葉県・鴨川シーワールドから戻ると、避難していた仲間が勢ぞろいすることになる。
飼育担当の平治隆(たいら・はるたか)さんは「1年経って、みんながそろい、ようやく前を向いて行けます」。