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2012年12月14日03時00分
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石原都政、継承か転換か 東京知事選

 「首都の顔」が13年ぶりに変わる東京都知事選が終盤戦を迎えている。2020年の夏季五輪招致や、経営再建中の新銀行東京をどうするのか。候補者は石原都政継承の是非を訴える。

■五輪招致

 「20日までに印刷に出さないと間に合わない」。都の担当者は焦っている。

 20年五輪招致で、開催計画を盛り込む「立候補ファイル」の国際オリンピック委員会(IOC)への提出期限は来年1月7日。思わぬ時期の都知事選で準備が滞りがちだ。

 そもそも、招致の是非が都知事選で問われている。

 「五輪で東北の復興を世界に見てもらう」。前都副知事の猪瀬直樹氏は12日、JR東京駅前で五輪招致の意義を訴えた。前神奈川県知事の松沢成文氏も「国民参加型の東京五輪を必ず実現したい」と主張する。

 一方、日本弁護士連合会前会長の宇都宮健児氏は「五輪の準備金4千億円は他にも使うべきだ」。11日、カヌー競技場予定地の葛西臨海公園(江戸川区)を訪れ、自然保護からも「問題が多い」との見解を示した。

 20年五輪招致は石原慎太郎前知事が09年11月に表明。イスタンブール(トルコ)、マドリード(スペイン)と争う。招致関係者には「中国に強硬な発言を続けた石原氏が辞職し、中国が影響力を持つアジアやアフリカの票が逃げなくなる」との見方の半面、「指導力のある知事がいないと招致機運が下がる」との声もある。

 今回、招致に使う税金は約37億円。さらに都は4千億円余の基金を積み、税金の使い道が問われている。

 「スポーツには力がある。この力が今の日本に必要」。ボクシングの金メダリスト、村田諒太選手らスポーツ界は招致を期待する。市民団体「東京にオリンピックはいらないネット」の女性(73)は「巨額の費用は防災や福祉、被災者支援に使うべきだ」。

■新銀行東京

 「新銀行東京はきちっと清算する。銀行は民間がやる仕事だ」。松沢氏は11日、新宿駅東口で訴えた。宇都宮氏も「清算処理に入るべきだ」と話す。

 猪瀬氏は「現状を改善していくことに尽きる」と新銀行存続の考えだ。11月22日、石原前知事に連れられ、新銀行東京本店を訪問。寺井宏隆社長を「頑張れよ」と励ました。

 新銀行東京は都が1千億円を出資して05年に開業。中小企業への無担保無保証融資を目玉に営業を始めたが、ずさんな融資で経営が悪化。都は400億円の追加出資を余儀なくされた。

 11年度決算では7億9千万円の黒字を計上したが、中小企業支援の理念はかすんでいる。「企業融資では利益が少ないので有価証券運用などで利益を増やしている」。新銀行の担当者は打ち明ける。

 慶応大経済学部の土居丈朗教授(公共経済学)は「都が融資で中小企業を支援する意義は希薄。他の金融機関への債権譲渡を進めるべきだ」と指摘する。

 都幹部は「新銀行東京を引き継ぐ金融機関が見あたらず、債権が残った状態で銀行を清算すれば損失拡大の恐れがある」という。

 都内の中小企業経営者は「資金調達で大手銀はなかなか相手にしてくれず、面倒を見てくれる金融機関はありがたい」。別の経営者は「多額の税金を使うなら、違う形の支援を充実させてほしい」と言う。

     ◇

■都知事選の候補者

マック赤坂 64 諸新 スマイル党総裁

ト ク マ 46 諸新 幸福実現党役員

松沢 成文 54 無新 〈元〉神奈川県知事

笹川  尭 77 諸新 〈元〉科学技術相

宇都宮健児 66 無新 〈元〉日弁連会長

猪瀬 直樹 66 無新 〈元〉副知事

中松 義郎 84 無新 発明家

吉田 重信 76 無新 〈元〉ネパール大使

五十嵐政一 81 無新 社団法人理事

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