ヨルダン川西岸地区に近いイスラエル中部の町クファルヤベツの民家で7日夜(日本時間8日未明)、爆発が起きた。現場から民家に住む女性(63)と若い男の遺体が見つかった。起爆装置もあったことから、警察はこの男が起こした自爆テロと断定した。パレスチナ過激派による停戦の実施以降、イスラエル国内で自爆テロが起きるのは初めて。
自治区からの軍撤退などパレスチナ自治政府への融和姿勢を取ってきたイスラエルが、再び態度を硬化させる可能性がある。
過激派側は、パレスチナ側が求めてきた政治犯釈放についてイスラエル政府が6日に制限を設ける方針を決めたことに対し、停戦破棄を示唆しつつ全員の釈放を要求していた。ただ、ただちに攻撃を再開するとの強い調子ではなく、過激派の指導部が停戦合意の破棄を決定した可能性は低いとみられる。
ユダヤ人入植地への攻撃は、6月末にハマスとイスラム聖戦の両過激派が停戦を決めた後も散発的に続いており、停戦に不満を持つ末端組織の存在をうかがわせている。今回も同様の末端組織による犯行とみられる。
(07/08 11:29)
|