イスラエル首相府は25日、イスラエルが収監していたパレスチナ人のうち政治犯約250人を同日釈放したと発表した。「手を血で汚した者は含まれない」としており、イスラエルに対する攻撃に関与した過激派活動家は含まれていない模様だ。首相府はまた、ガザとベツレヘム自治区に引き続き、ヨルダン川西岸の2都市で治安権限をパレスチナ自治政府に引き渡す方針も明らかにした。
この時期に対パレスチナ融和策を発表したのは、29日にシャロン首相の訪米とブッシュ米大統領との首脳会談を控え、和平に前向きな姿勢を示す狙いとみられる。25日にブッシュ大統領と会談する自治政府のアッバス首相がイスラエルに対する圧力を米側に求める考えを示しており、ブッシュ大統領は首脳会談でシャロン首相に自治政府に対する譲歩を求めると言われていた。
首相府によると、治安権限を引き渡す都市や時期は、来週初めに行われるモファズ国防相とダハラン自治政府治安担当国務相の会談で決められるという。自治政府側は、自治政府議長府があるラマラとイスラム教の聖地があるヘブロンの2自治区の治安権限を引き渡すようイスラエルに要求している。
(07/25 22:44)
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