パレスチナ自治政府は28日、イスラム過激派ハマスの関連慈善団体が自治区内に保有する銀行口座を凍結した。米国やイスラエルから過激派対策を迫る強い圧力を受けるアッバス首相が今月19日に表明した、過激派の資金源に対する規制措置の一環とみられる。
ハマスはガザ自治区を中心に、貧困者への生活資金給付や無料の医療サービスなどの慈善事業を行い、大衆に支持を広げている。口座の凍結でハマスはこうした活動の資金源を失うことになる。
AP通信によると、凍結の対象はハマスの精神的指導者ヤシン師が設立した「イスラム協会」など9団体。ハマス側は「貧困者のために、アッバス首相とアラファト自治政府議長は決定を撤回するべきだ」と反発し、ガザ市内でも数千人が反対デモを行うなど、自治政府に対する最下層のパレスチナ人の風当たりは強まっている。
(08/29 22:45)
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