パレスチナ自治区ガザ市中心部で６日午後（日本時間同日深夜）、イスラエル軍のＦ１６戦闘機が爆弾を地上の住宅に投下した。ガザのパレスチナ自治政府筋によると、ハマスの創設者で精神的指導者のアハメド・ヤシン師が住宅内にいて軽傷を負った。ヤシン師は標的となった住宅を出ようとしたところだったという。イスラエル軍は同日、攻撃は同師の殺害を狙ったものだったことを認める声明を発表した。

　イスラエル側の報道によると、ヤシン師のほか側近ら数人が負傷している模様だ。ハマス政治部門最高幹部のイスマイル・ハニエ氏も一緒にいたが自治政府筋によると、無事だったという。

　過激派幹部の殺害を続けているイスラエル軍も、これまでヤシン師を狙うことは控えてきた。今回の攻撃にハマス側は激しく反発しており、イスラエルのシャロン首相殺害を主張する声も出ているという。同日のアッバス自治政府首相の辞意表明と合わせ、中東情勢は極めて流動的になってきた。

(09/07 01:18)