パレスチナ自治政府のアラファト議長は7日夜、辞任したアッバス首相の後任に、パレスチナ自治評議会議長のアハメド・クレイ氏(65)を指名した。クレイ氏は8日、米国や欧州の支持を条件に受諾する意向を示した。クレイ氏はアラファト議長の側近の一人。議長の影響力が強すぎるとしてイスラエルが反発する可能性があり、中東和平の「ロードマップ(行程表)」が再び軌道に乗るかどうかは依然、不透明な情勢だ。
自治政府のアベドラボ内閣相らによると、アラファト議長は7日夜、クレイ氏の首相指名について、パレスチナ解放機構(PLO)執行委員会とPLO主流派ファタハから全会一致で承認を取り付けた。
<アハメド・クレイ氏>
「アブ・アラ」の通称で知られる。37年、エルサレム近郊のアブディス村生まれ。60年代後半にパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハ(57年創立)に加わり、アラファト議長とともにパレスチナ解放闘争にかかわってきた。パレスチナ自治開始後の94年から経済貿易相。96年から現在まで自治評議会議長を務める。
(09/08 19:58)
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