ヨルダン川西岸パレスチナ自治区ラマラ近郊で19日夜(日本時間20日未明)、パトロール中のイスラエル兵が武装パレスチナ人の銃撃を受け、3人が死亡した。アラファト自治政府議長の政治組織ファタハの武装部門、アルアクサー殉教者軍団が犯行を認める声明をロイター通信などに送った。
現場が自治政府議長府があるラマラに近かったこと、アラファト議長直系の過激派が犯行を認めたことなどから、イスラエルのメディアは今回の攻撃にアラファト議長本人が関与していることをにおわせる報道をしている。
現時点でイスラエルが議長追放などの実力行使に出ることは考えにくい。が、和平に対するイスラエルの世論は硬化するとみられ、自治政府のクレイ首相を苦境に追い込むことになりそうだ。
軍幹部が現場で報道陣に語ったところでは、兵士4人がパトロール中、4人組のパレスチナ人に背後から襲われ、銃撃を受けたという。
テロ阻止をねらいにイスラエル軍は同日から、予備役兵の招集を始めていた。イスラエル軍放送は「ヨルダン川西岸、ガザ地区とイスラエルの境界線の警備を強化する」と伝えている。
軍報道官によると招集されるのは陸軍5個大隊。人数は明らかにされていないが、イスラエル紙は数千人規模と報じていている。
(10/20 10:15)
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