イスラエル空軍は20日夜(日本時間21日未明)、ガザ自治区中部のヌセイラト難民キャンプを走っていた車をミサイル攻撃し、パレスチナ自治政府筋によると、少なくとも10人が死亡、約70人が負傷した。イスラエルメディアは、死者のうち車に乗っていた4人はイスラム過激派ハマスの活動家だったと伝えているが、多数の巻き添え死傷者が出たことで、イスラエルに対する報復を求める圧力がパレスチナで高まるのは確実だ。
イスラエルテレビによると、イスラエル軍は午後10時ごろ、キャンプから数キロ離れたガザ自治区内で、イスラエルに越境しようとしているパレスチナ人を発見。現場近くから車が逃走したため、空軍の武装ヘリが出動し、発見した車にミサイルを発射したという。
1発目が車に命中し、残骸(ざんがい)の周囲にパレスチナ住民が集まっているところにヘリが2発目のミサイルを撃ち込んだ。
イスラエル軍は難民キャンプ攻撃の約1時間後にも、ガザ市東部の建物に空爆を行った。
自治政府のクレイ首相は「イスラエルの行為は暴力停止の協議を妨げるものだ」と批判。一方、イスラエル首相府のギシン報道官は「我々はテロリストをどこまでも追いつめる」と述べており、同様の攻撃を今後も続ける構えだ。
(10/21 10:22)
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