イスラエルの約150都市で28日、首長と地方議員を選ぶ統一地方選が行われた。イスラエル紙イディオト・アハロノトによると、右派与党リクードが主要12都市中3都市で市長のポストを失い、2都市で野党労働党の市長が新たに誕生した。
今年1月の総選挙で大勝したリクードの地方レベルでの退潮は、パレスチナとの衝突激化で長引く不景気と失業率の悪化など、身近な経済問題で有権者が「現政権の失策」を感じ取り、背を向けた結果と受け止められている。ハアレツ紙論説委員のアキバ・エルダール氏は「イスラエルの和平派は今月に独自の和平案を発表するなど、長年の冬眠から目覚めた兆しがある。今回の選挙結果も野党の活発化を示すものとして注目できる」と語っている。
最大都市エルサレムは今年6月に前市長の国政転出に伴う市長選を行い、リクード候補が独立系の超正統派候補に敗れている。第2の都市テルアビブでは労働党の現職が大差で勝った。
(10/30 01:45)
|