イスラエル政府は9日、敵対関係にあるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに捕らわれているイスラエル人と、自国が収監しているパレスチナ人やレバノン人政治犯を同時に釈放する案を定例閣議で決定した。
この案は、00年10月に誘拐されたイスラエルの3兵士と1民間人の身柄をヒズボラが引き渡すかわりに、イスラエル側は約400人のパレスチナ人と約20人のレバノン人政治犯を釈放するというもの。
ヒズボラに誘拐されたと見られていながら、この交換案の対象にならなかった空軍パイロットの家族から反対の声があがり、閣内で賛否は伯仲。シャロン首相はこのパイロットの行方の調査強化を約束するなどして賛成を求め、辛うじて過半数を得た。
捕虜交換の交渉は、中東和平のロードマップ(行程表)に基づくパレスチナ自治政府との和平交渉と並行する形で、ドイツが仲介に立って進められてきた。
(11/10 01:44)
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