イスラエル国会(120議席)は23日、シャロン首相がパレスチナ自治区ガザのユダヤ人入植地撤去を表明したことに関連して野党から出された内閣不信任案をわずか1票差で否決した。入植者を支持基盤にする宗教政党など連立与党内の右派勢力が賛成や棄権に回ったためだ。
不信任案は、野党の宗教政党シャスから出された。宗教勢力はパレスチナもユダヤ人が神から与えられた土地とする考えから、入植活動を強く支持し、シャロン首相が打ち出した入植地撤退案に強硬に反対している。
投票の結果、反対46票、賛成45票で不信任案はかろうじて否決された。68議席を持つ連立与党から「国家宗教党」(6議席)「国家統一党」(7議席)の2党が賛成・棄権したうえ、首相が党首を務めるリクードからも右派議員を中心にかなりの棄権者が出た。
シャロン首相は入植地撤去案に国会で承認を得るのは困難とみて、国民投票を計画している。
(02/25 00:14)
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