パレスチナに本拠を置くイスラム過激派ハマスの精神的指導者ヤシン師がイスラエル軍の攻撃で殺害された事件で、欧州連合(EU)外相理事会は22日、「国際法に反する殺害であるばかりでなく、反テロの戦いの重要な要素である法の支配の考えを傷つけるものだ」とイスラエル政府を批判する声明を発表した。
ロイター通信などによると、会合に出席したストロー英外相は「このような不法な殺害を犯す権利をイスラエルは持たない。受け入れがたい」と語った。フランスのドビルパン外相は「中東和平の再建に努めるべき時なのに、このような行為は暴力の連鎖を招くだけだ」と述べた。また、フィッシャー独外相は紛争の当事者に自制を呼びかけた。
ポーランドのチモシェビッチ外相は「パレスチナ紛争に悪影響をもたらすだけでなく、欧州などでテロ攻撃の危険が高まる恐れがある」と発言。EUのソラナ上級代表(外交・安全保障担当)も「この殺人による建設的な貢献は一切ない。和平プロセスにとって、最悪のニュースだ」と足並みをそろえた。
(03/22 21:27)
|