イスラエルのシャロン首相は23日、パレスチナ自治政府のアラファト議長の殺害や追放も辞さないとの姿勢を、14日のブッシュ米大統領との首脳会談で伝えていたことを明らかにした。イスラエルのチャンネル2テレビのインタビューで語った。
シャロン首相は「私は(01年の)首相就任時、彼(アラファト議長)に危害は加えないと約束した。今、私はこの約束に縛られない。私は自由だ」と述べた。イスラム過激派ハマスが、指導者ヤシン師やランティシ氏を相次いで殺害されたことに対する報復攻撃をイスラエルに宣言する中、実際に攻撃があれば次の標的はアラファト議長になり得るというパレスチナ側への最大限の警告とみられる。
イスラエルは昨年9月、議長の殺害ないし追放を閣議決定しているが、これまで議長への実力行使に反対してきた米国にシャロン首相がわざわざ伝えたことは、強硬姿勢が単なるポーズではない可能性も考えられる。
シャロン首相のインタビューを受けて、アラファト議長は23日、「シャロン(首相)の脅しは初めてではない。私は殉教者として死ぬ運命だ」と語った。
(04/24 12:23)
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