サウジアラビアの紅海沿岸の工業都市ヤンブー市内で1日、武装グループが外国の石油関連企業などが入居するビルなどにめがけ銃を無差別に乱射、米国人ら少なくとも6人が死亡、数十人が負傷した。AFP通信によると、武装グループは米系ファストフード店などにも銃撃しており、外国人を標的にしたテロの可能性が高い。サウジで外国企業が直接テロ攻撃を受けたのは初めて。
同通信によると、武装グループは4人組で、車で移動しながら銃の乱射を続けた。サウジ治安当局者も追跡したが、スイスに拠点を置く石油関連企業が入居するビルでは手当たり次第に発砲、外国人従業員らが次々に犠牲になったという。ロイター通信は米国人と英国人各2人、オーストラリア人1人の死亡が確認されたと報じた。サウジ治安当局の職員にも死傷者が出ているという。
英BBCによると、一連の銃撃で殺害された外国人のうち、1人の遺体が車で路上を引きずられたという情報もある。また、市内のインターナショナルスクールには、パイプ爆弾が投げ込まれたという。
武装グループ4人のうち、3人は治安当局によって殺害された。4人のうち3人は治安当局がテロリストとして手配していたという。
サウジアラビアでは外国人を狙ったテロが相次ぎ、昨年5月と11月に起きた外国人居住区での自爆テロでは合わせて50人以上が死亡。先月21日にはサウジ内務省の施設でも自爆テロがあった。サウジ治安当局はテロ組織アルカイダとのつながりが指摘されているイスラム系武装組織に対する大規模な掃討作戦を続けている。
(05/02 01:38)
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