パレスチナ自治区ガザの南端ラファにある難民キャンプで19日午後、イスラエル軍の武装ヘリが地上に4発のミサイルを発射。自治政府筋によると、パレスチナ人23人が死亡、約40人が負傷した。軍が制圧しているラファ近郊のテルスルタン地区に向かっていた数百人のデモ隊にミサイルが命中した。
イスラエル軍は「デモ隊はテルスルタン地区に近づき、軍の作戦に脅威となった」と述べ、デモ隊を狙った攻撃だったことを認めた。現地の赤新月社関係者によると、デモには女性や子供も参加していたという。
ラファでは同日午前中にも軍との衝突でパレスチナ人4人が死亡した。
同筋によると、テルスルタン地区では19日、16歳以上の男性が軍によって学校の校庭に集められた。軍が捜索している過激派活動家を見つけだすためとみられるが、同地区は報道関係者の立ち入りも禁じられ、詳しい状況はわかっていない。
12日に始まったイスラエル軍のラファ侵攻作戦では、少なくともパレスチナ人61人、イスラエル兵7人が死亡している。イスラエルのシャロン首相が撤退を表明したことでわずかな光明がさしたガザ情勢は、再び急速に悪化している。同国のモファズ国防相は18日、「必要な限り作戦を続ける」と言明した。
(05/20 00:14)
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