北朝鮮による拉致被害者の地村保志さん(48)、富貴恵さん(48)夫妻は7日午後、25年前の拉致事件の現場とされる福井県小浜市青井の小浜公園展望台を帰国後初めて訪れた。同展望台で家族や支援者らが催した「七夕のつどい」に招かれ、北朝鮮に残る3人の子どもたちの早期帰国を祈った。
つどいは拉致事件後、家族や支援者が毎年、七夕の前後に催している。この日は保志さんの父、保さん(76)や富貴恵さんの兄、浜本雄幸さん(74)ら家族をはじめ、支援者や地元の小学生ら約170人が参加した。
地村夫妻は子どもの早期帰国の願いを込めた短歌を記した短冊を竹笹(たけざさ)につけた。保志さんの短歌は「遥(はる)かなる彼方(かなた)に消える流れ星 愛(いと)しき子らの安堵(あんど)を祈る」、富貴恵さんのは「ひたすらに早く帰れと祈りたる 願いよ届け天の星空」だった。
このあと、保志さんは「私たちには子どもたちの帰国実現という問題と試練が残っている。希望と勇気を持って頑張っていきたい」とあいさつした。
(07/07 20:07)
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