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【北朝鮮拉致事件】
 
曽我さん、家族帰国問題で政府に「目に見える行動を」

帰国後半年を迎え、現在の心境を話す曽我ひとみさん
帰国後半年を迎え、現在の心境を話す曽我ひとみさん=14日午前10時、新潟県真野町役場で(代表撮影)

 北朝鮮による拉致被害者5人が昨年10月に帰国してから15日で半年となるのを前に、曽我ひとみさん(43)は14日午前、地元の新潟県真野町で記者会見を開き、帰国して約半年間の思いを語った。

 「日本に帰りたくて、涙が枯れるまで泣きました。月日は長く長く過ぎていたけれど、人の心は昔のままでした。みんな優しく、温かい。一緒に笑って、とても楽しい時間です。本当に帰ってこられてよかった」

 一方で北朝鮮に残った家族の帰国問題について、「待ちましょう、頑張りましょうと言われているが、目に見える行動をしてほしい。心から喜びあえる幸せの日を、一日でも早く私に返してください」と政府への注文も忘れなかった。

 曽我さんは今月4日には真野町で准看護婦のボランティアに挑戦し、予防接種で泣きじゃくる幼児をあやした。3月に受けた肺がん手術の経過も良好だという。

     ◇

 北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさん(43)が14日午前の記者会見で読み上げた文面は次の通り。

 24年ぶりに日本に帰って来て、もう早いもので寒い冬もすぎあたたかい春が来て、もう日本で半年という日がすぎてしまいました。この半年の間、私にとって一生のうちで一番頭の中がこんらんしふくざつな事が起きたと思います。

 日本に帰りたくて泣いて泣いて涙がかれるまで泣きました。帰れないのなら死んだ方がいいと何度も何度も思いこんだものの、弱虫の私には死ぬことはできませんでした。

 いつもいつもきになっていたのは、同じ場所から別ればなれになったおかあさんのことでした。だれにきいてもはっきり答えてくれる人はいませんでした。なぜ私とおかあさんがこんな目にあわなければいけないのだろう。私何もわるい事なんかしていません。なのになぜなんだろう。

 こんなつらい思いをして生きていかなければならないのですか?

 やっと帰って来ておとうさんに会って妹にあって、しんせき、そして友達ふるさとの人、日本国中の人と会いました。

 みんなやさしくあたたかく心配して下さいました。一緒に笑って、とても楽しい時間です。

 月日は長く長くすぎていたけれど、人の心は昔のままでした。本当に帰ってこられてよかった。

 ずっと長い間、あきらめていた事が私の目の前でおきているんだと思うと、ある時はだれかに又だまされているように感じることもありました。

 私にとっては思ってもいない大きな大きな出来事だったからです。

 この頃はもう一つの大きな大きな出来事。20年あまりも一緒にわらい、一緒に泣き、一緒にはげまし合って生きて来た私の大切な大切な家族との生き別れ。

 初めは旅行、今は家出でもなくなんと言えばいいのだろうか?

 私に会う人達は「がんばって下さい」とあたたかく声をかけてくれます。「ありがとうございます」と答えながらも、時々どうしてがんばればいいのか、自分でもわからない時が多くなりました。一つ解決したら又新しく悲しい出来事。あまりにも私にとってはつらいです。

 この半年、家族の深い深い愛を心から感じています。1月に届いた娘の手紙の中に、こんな言葉がありました。

 「おかあさん。おかあさんとこんなに長くはなれたのは初めてだヨネ。もうすぐ冬休みです。冬休みになったらおとうさんにおいしい物を作ってあげます」と泣きながら書いてくれた手紙。それは私にとってこの世界の中で一番の宝物です。

 私の二つの家族。おとうさんとおかあさんと私と妹の一つの家族、むこうにいる夫と私と娘2人の家族。この二つの家族をばらばらにしたのはだれですか?

 そしてばらばらになった家族を又一緒にしてくれるのはだれですか? そしてそれはいつですか?

 心からよろこびあえる幸せの日を一日でも早く私にかえして下さい。

曽我ひとみ (04/14 11:32)


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