「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」の横田滋代表(71)は7日、東京・大手町で記者団の取材に応じ、「拉致被害者5人を戻さないのは約束違反だ」という北朝鮮の主張に、地村保志さん(48)の父保さん(76)が6日に「日本政府は謝るべきところがあるなら謝らないと解決できない」などと発言した件について、「家族会や救う会の従来の立場からは好ましくない」と語った。
また北朝鮮高官が12月下旬、北京で日本の国会議員らに「5人が平壌に迎えに来れば家族を帰国させる」と提案したとされる件について、横田さんは「すぐに家族が(話に)乗るのではなく、政府間の交渉に移るべきだ」と語った。
横田さんら家族会メンバーは7日午後、来日した対北朝鮮強硬派のサム・ブラウンバック米上院議員と会い、その後の記者会見で述べた。
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ブラウンバック議員はアジアの人権問題について関係者と意見交換する目的で日本を訪れ、家族会に「ぜひ再会したい」と連絡したという。同議員は横田さんらに「拉致問題を含む北朝鮮の人権問題は、核問題と同様重要だ。日本は拉致問題を6者協議の議題にするよう主張すべきだ。北朝鮮への経済制裁も検討してほしい」と述べた。
同議員は米上院外交委員会の東アジア・太平洋小委員長。昨年3月、家族会が拉致問題解決への協力を求め訪米した際にも会っている。
(01/07 21:53)
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