国連人権委員会(53カ国)は15日、北朝鮮の人権状況を非難し、日本人などの拉致問題解決を求める決議を賛成29、反対8、棄権16で採択した。このような内容の決議の採択は昨年に続いて2回目だが、今回は「緊急に解決」することを求めるくだりが、新たに盛り込まれた。
北朝鮮の人権状況が改善されないため、昨年同様、欧州連合(EU)が決議案をまとめ日本や米国などが共同提案国となった。決議に反対したのは中国やロシアなど。昨年(賛成28、反対10、棄権14)より、賛成が増え反対が減った。韓国は昨年、委員会には出席しながら投票はしないという選択をしたが、今回は、投票に参加し「棄権」票を投じた。
決議は、「組織的、広範、かつ深刻」な人権侵害があると伝えられていることに深い懸念を表明。拷問や非人道的な処罰、強制労働、公開処刑、政治犯の死刑、多数の強制収容所の存在などを指摘している。
日本人を含む「外国人の拉致」については、未解決の問題を明確、かつ透明性のある形で、緊急に解決することを求めた。
(04/16 00:10)
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