拉致被害者の曽我ひとみさんと夫で元米兵のジェンキンスさんら一家の再会をめぐり、政府は5日、インドネシアの首都ジャカルタを再会場所とすることで最終調整に入った。滞在する施設が決まり次第、8日に曽我さんがジャカルタ入りし、9日にもジェンキンスさんとの再会が実現する運びだ。政府関係者は5日、「落ち着いたら別の場所に移ってもらうことも考えられるが、まずはジャカルタで再会してもらうのがいい」と述べた。
政府は準備のために警察庁職員を5日、インドネシアに派遣した。
曽我さん一家の再会問題では、1日の日朝外相会談で、日朝両政府がインドネシアでの再会に合意したものの、場所や時期の調整が残されていた。当初は「参院選目当てと思われてはよくない」(自民党幹部)などの判断で、11日の投開票後の再会が想定されていた。しかし、「再会合意の流れを止めるべきでない」(中山恭子内閣官房参与)との声も強く、一日も早い再会を目指すために、日朝両国の大使館があるジャカルタで調整することになった。ジェンキンスさんは体調に不安があるとも言われ、医療施設が整っていることも考慮された。
当初候補に挙がったバリ島は観光地で警備が困難、古都のジョクジャカルタは、大使館や領事館から離れており、万全の支援態勢がとりにくいなどの点が指摘されている。
(07/05 14:36)
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