政府は、5月の日朝首脳会談で小泉首相が表明した北朝鮮に対する食糧25万トンなどの人道支援について、今月下旬に世界食糧計画(WFP)などに資金を拠出することを決めた。8月に北朝鮮に物資が届けられる見通しだ。人道支援については、政府内に拉致問題の進展を見極めるべきだとの慎重意見があったが、曽我ひとみさん一家の再会実現などで、環境が整ったと判断した。
北朝鮮の食糧はWFPが年内分として21万2000トンが不足と推定。また、医薬品も必要としている人々の半分以下にしか行き届いていないと推定されている。
外務省はWFPや国連児童基金(ユニセフ)、世界保健機関(WHO)と支援の具体的内容を調整している。食糧については、小麦やトウモロコシのほか、北朝鮮側の意向も踏まえ、コメも含める方針だ。ただ、国産米ではなく、価格の安い外国産米とする方向で調整をしており、総額で70億円から80億円程度になると見込まれている。物資の購入や搬送はそれぞれの国際機関が行う。
(07/09 07:11)
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