夫のジェンキンスさん(64)に付き添って東京都内の病院に滞在していた拉致被害者の曽我ひとみさん(45)は26日、娘2人とともに近くのホテルに移った。今後は毎日病院に通ってジェンキンスさんを看病する。ホテル入りの際、曽我さんは報道陣に「娘たちは日本の人たちの温かい気持ちを知り(来日を)決意した」などと語った。
曽我さんはまず、「全国のみなさまの支援に心から感謝しています」と述べた。
長女の美花さん(21)、次女のブリンダさん(19)ら家族が来日を決意した経緯については「インドネシアで、4人で決めました」と答え、「この1年9カ月、私の置かれている状況や、どういう気持ちでいたか、日本中のみなさんがどう支援してくれたかを話し、2人の不安を母親の立場でじっくり聞いた。『日本に行きましょう』と強く言ったことはないが、自分たちで少しずつ理解してくれた」と説明した。
さらに「日本に着いて、道でたくさんの人が手を振る姿を直接見て、日本の人たちが自分たちを応援しているとわかり『ありがたいな』と言っていた。手紙や贈り物からも、国民が優しく温かく心配してくれているとわかったようだ」と語った。
インドネシアでの家族との再会については「会ったらすぐ、1年9カ月会っていなかった気持ちがなくなった。毎日会っていたような気持ちになれた」と語った。
日本に到着した際のことは「飛行機を降り、バスに乗って病院に来る間、安心し、ほっとして涙ぐんだ」と明かした。
病院から移った理由については、「夫の検査の結果、重くないと知らされほっとしている。子どもも病院に1週間いて、息苦しいところもあるのではないかと思った」と語った。ジェンキンスさんの訴追問題について「司法取引に応じるのか」と問われると、「まだ治療中。いろんなことがあるのでまだ考えているところだと思う」と答えた。
(07/26 19:02)
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