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【平畑玄洋】安珍・清姫伝説の舞台になった道成寺(どうじょうじ、和歌山県日高川町)に伝わる木造釈迦如来坐像(ざぞう、鎌倉時代、13世紀)の両手首から先が、奈良時代後期(8世紀)に制作された仏像のものに取り換えられていることが、県文化財センターの調査でわかり、20日発表した。仏教美術史の専門家も「こんな例は聞いたことがない」という。
道成寺は飛鳥時代の701年の創建とされる。僧・安珍に恋い焦がれた清姫が大蛇に化け、鐘に隠れた安珍を焼き殺す伝説でも有名だ。センターが6月から仏像を調べていた。
釈迦如来坐像(高さ227センチ)はこれまで南北朝時代(14世紀)の作とされていた。奈良文化財研究所の光谷拓実・客員研究員が部材を年輪年代測定し、左腕のヒノキ材の伐採年代が1236〜46年以降の鎌倉時代と判明。一方、両手首はいずれも8世紀後半〜9世紀初めごろのものとわかった。両手首は肉厚な鎌倉時代のものと比べてやや細く、奈良時代に作られた仏像の一部とみられる。