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 < アスベスト被害 >

アスベスト無害化に新技術 フロン混ぜ加熱、別の物質に

2005年07月18日12時33分

 建材に使われ、発がん性が指摘されるアスベスト(石綿)を従来よりも低い温度で加熱して無害化する技術を、群馬高専=前橋市=の小島昭教授(物質工学)らが開発した。アスベストに、オゾン層を破壊する有害物質フロンを混合させる方法で、「毒をもって毒を制す」という触れ込みだ。埋め立てより低額で処理ができるといい、アスベストの現存量を減らせそうだ。

 アスベストは繊維状の物質で、吸い込むと肺などに刺さってがんの一種の「中皮腫(ちゅうひしゅ)」の原因になる。小島教授が開発した技術は、フロンを分解してできた物質とアスベストを混合させ、700度に加熱して粉末にする。フロンの分解物のフッ化カルシウムや酸化カルシウムと反応すると、アスベストは微細な繊維質から無害な粒状の別の物質に変わるという。

 アスベスト分解技術はこれまで、1000度以上の高温にする必要があり、電気を使うなどして費用がかかった。それが新技術では、灯油などの価格の安い燃料で足りる。

 アスベスト製品を製造していた工場で、飛散した粉じんを吸い込んで中皮腫などになった例が従業員のほか、家族や周辺住民にも及んだとされ、建物解体時の飛散も被害の広がりにつながると心配されている。新技術で処理費用が抑えられれば、アスベストを回収したあとに埋め立てるのではなく、無害処理する流れが強まるとみられ、2次被害を食い止められると期待されている。

 小島教授はすでに特許を取得し、実用化研究も進めており、「無害化したアスベスト融解物も、タイルやコンクリートなどの原料として再資源化できるよう研究を続けたい」と話す。

 資源循環工学(建築材料)が専門の明治大学の菊池雅史教授は「アスベストは埋め立てでは地上に出て被害を及ぼすおそれがあり、無害化が第一。小島教授の研究は省エネルギーで無害化できる着想だ」としている。


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