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胸膜肥厚斑など76人 ニチアス工場の周辺住民検診

2006年06月06日21時46分

 アスベスト(石綿)による健康被害問題で、「ニチアス」(東京都港区)が同社の工場周辺住民を対象に健康診断をしたところ、静岡、岐阜、奈良の3県で計76人から、石綿を吸ってできる「胸膜肥厚斑(きょうまくひこうはん)(胸膜プラーク)」などが見つかったことがわかった。いずれも経過観察が必要で、同社は「継続して受診できるよう、誠意をもって対応する」としている。

 昨年7月から、住民の不安解消を目的に5工場で実施した。5月22日までのまとめによると、要経過観察と診断されたのは、羽島工場(岐阜県羽島市)周辺住民で受診した468人中49人。王寺工場(奈良県王寺町)は110人中21人。袋井工場(静岡県袋井市)は349人中6人。

 同社によると、羽島では1943年から2003年までに保温材やボード製造などに石綿を使用。王寺では37〜04年、袋井では64〜99年に石綿を使用し、毒性が強い青石綿や茶石綿も含まれていた。また、石綿の取り扱いがあったものの、結城工場(茨城県下妻市)では受診した住民54人に経過観察が必要とされた人はなく、鶴見工場(横浜市)では受診者がいなかった。

 胸膜肥厚斑は、胸膜の一部が線維化して盛り上がるもので、石綿を吸って15年以上たって現れることが多い。悪性ではないが、疫学的にはその後、肺がんや中皮腫になる人が多いとされる。

 同社では、中皮腫や肺がん、じん肺で従業員156人が死亡したほか、王寺工場では周辺住民2人が死亡。住民被害に対し、救済金(最高3000万円)制度を設けた。

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