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【球団合併問題】
 
「1リーグ制」思惑先行 巨人戦巡り綱引き?

2リーグ制以降のパ・リーグ球団の変遷図
2リーグ制以降のパ・リーグ球団の変遷図(クリックすると拡大図が見られます)

 プロ野球の近鉄とオリックスが合併に向けて歩みを進めていることが明らかになった。合併が承認された場合、5球団でのリーグ運営に疑問を持つ球界関係者も多く、一気に1リーグ制へ話が進むことも考えられる。1リーグ制は停滞する球界を救う策になるか。プロ野球発足70周年の年に、大きなうねりが起ころうとしている。

     ◇

 合併が1リーグ制移行の引き金を引く可能性を尋ねられ、パ・リーグの小池唯夫会長は口ごもった。「パとしては2リーグで切磋琢磨(せっさたくま)しながらやっていくのが望ましい」

 だが、近鉄、オリックス両球団の関係者は、今回の合併の裏にある1リーグ制への思いを隠さない。「ビジネスの合理性からすれば(2リーグ制を)やめる判断をする好機だ」

 1リーグ制になれば、パの球団は巨人と対戦できる。1試合1億円とも言われる放映権料が、黙っていても懐に入る。主催試合が年間10試合あれば、10億円だ。

 逆にセ・リーグにいる球団にしてみれば、巨人戦が減ることになる。ある球界関係者は「この後、パが『11球団で1リーグを』と言ってくれば、セは『もうひとつ減らしてからだ』と要求するでしょう」と、今後の流れを予測する。

 小池会長が言葉を濁しても「10チームでの1リーグ制」の可能性がささやかれるのは、こんな図式が浮き彫りになるからだ。

 ただ、頼みの巨人戦も4、5月の日本テレビの平均視聴率は14.7%(関東地区)。昨年同時期より2ポイント近く下回り、この5年間で最低。開幕間もない5月というのに1ケタ台の日もあった。「00年、60秒で約1800万円だったCM枠が、今は1200万円前後でしか売れない」と、広告会社の関係者は嘆く。

 巨人戦の主催試合を14試合抱えているセ・リーグのヤクルト、倉島今朝徳(けさのり)・球団常務でさえ「収入は横ばいかマイナス。人件費の上がる幅が大きく、追いつけない」。

 近鉄は1月末、幻となった球団名の「命名権売却」を打ち出す以前から、身売り先を探していた。

 3年前、近鉄首脳が大手消費者金融会社の首脳と京都の料亭でひそかに会った。球団売却も視野に入れた話し合いだった。だが、球界に、消費者金融業界に対するアレルギーが強く、構想はお蔵入りした。

 命名権売却騒動で経営危機が表ざたになった後は、大阪の地元大手企業を中心とする企業グループと、ある投資会社が名乗りを挙げたが、その話も立ち消えになった。パの球団を持つことは毎年数十億円の赤字を抱える覚悟がいる。候補として名が上がったサントリーや大手家電メーカーも、首を縦に振らなかった。

 ●「構造的問題」指摘も

 プロ野球経営論に通じるコンサルタント大坪正則氏は「コミッショナーが権限を持ち、放映権やグッズ販売などを管理し、各球団に分配する仕組みがないと、市場が広がっていかない」。14日の記者会見で「私見だが、1リーグ制で8球団ぐらいでやった方がいい」と述べた日本経団連の奥田碩会長は、一方で「プロ野球は人件費が異常に高い」とも指摘。12球団平均の年俸は選手1人当たり約3805万円。10年前より約1100万円増えた。

 大坪氏は「プロ野球ビジネスが魅力を失っているのは構造的な問題」と指摘する。こうした状況を、合併や1リーグ制への動きの中で、どう改善していけるか。

 今後の球界の行方について、強い影響力を持つ巨人の渡辺恒雄オーナーが14日夜、近鉄とオリックスの合併について、初めて記者の前で口を開いた。かねて前向きな発言を繰り返してきた1リーグ制へ移行する可能性を聞かれ、答えた。「(7月7日の)オーナー会議が開かれる前に、個人的な意見は言えないよ」

(06/15 13:08)




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