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中日ファンが集まる東京・両国の居酒屋ごはち亭店主、山本俊夫さん(46)は10日夕、プロ野球の11、12日のストが回避されたことを知ってため息をついた。「中途半端やなあ。これでまた野球ファンが減るのではないか」
中日が試合に勝った日には飲食代を割り引くほどの熱狂的ファンだ。ストが現実になったら、中日の優勝がどうなるのかという不安はある。だが、店の常連は「有力選手が金のある球団だけに集まる。球界の制度疲労を正さなければだめだ」と意見が一致している。「選手会側は簡単に妥協すべきでない。ストをするなら徹底的にやるべきだ」と思う。
栃木県足利市では、ほっと胸をなで下ろした人がいた。同市の硬式野球場で11日、イースタンリーグ公式戦ヤクルト―巨人戦を主催する足利野球協会の川田幸夫理事長は「準備万端整っていただけに、本当に良かった」と喜んだ。スト回避の連絡に、役員ら十数人からは歓声が上がった。
同野球場の改修を記念して、公式戦を誘致した。小中学生を対象にしたノックなど交流イベントも試合前に計画されていた。川田理事長は「子どもたちや野球ファンの期待を裏切らなくてすみました」と話した。
千葉県習志野市に住む会社員城島直純さん(37)は今春、家族そろって千葉ロッテのファンクラブに入った。JR総武線沿線にマンションを買って5年余。「わが町のチーム」を応援してみようという気持ちがじわじわと強まった。
週末には妻と2人の娘を連れて球場に行く。家族と弁当をつつきながら、喜んだり悔しがったりする時間が心地よい。
ロッテも合併対象に挙がっただけに、あわただしい球界再編には反対だ。同じ労働者として選手のスト権もわかる。しかし、あくまで「伝家の宝刀」として、選手にはストを回避してもらいたいと願っていた。「プロ野球選手は夢の職業。逆境に負けずに懸命にプレーする姿を示してこそ、オーナー会議の理不尽さを伝えられるのではないか」
東京・下町の少年野球チーム「江東ライオンズ」の女子投手、小林夏希さん(15)は10日、スト回避の知らせを聞いた。「明日だけはやめてほしかった。話し合いをしないオーナー側は勝手だと思うし、ストには賛成だったんだけど」
東京ドームでの11日の巨人―ヤクルト戦で始球式のマウンドに立つ。小学1年から野球を始め、7月に富山県で開かれた「女子野球世界大会」では中学3年生ながら、日本代表メンバーとして4試合に登板した。
「始球式を別の日に振り替えられるかは微妙」(球団側)だった。小林さんは「一生で一度のチャンス。明日は得意の変化球を投げ込みます」と力強く言った。
(09/10 22:03)
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