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オリックスと近鉄の合併問題に端を発した球界再編は2日、紆余曲折(うよきょくせつ)を経て、ひとまず、収束した。日本プロ野球組織(NPB=日本野球機構)の実行委員会とオーナー会議は楽天参入を正式承認。39歳の球界最年少オーナーが率いる楽天の参入で球界はどう変わるのか、さらなる再編が進むのか。
黒いスーツで記者会見場に現れた三木谷氏は、緊張の面もちで「50年ぶりの新規参入は快挙」と切り出した。IT(情報技術)企業の球界初参入、という点が話題になると途端に「インターネットが世の中を変えていく」と表情を緩めた。
今回の参入劇の発端はパ・リーグの経営難だ。楽天は「球団経営を透明化させ、4年内に黒字転換する」という。その柱がITの活用だ。
まず手がけるのが、インターネットによる試合の生中継。従来のテレビ中継だと、ファンはテレビ局が一方的に流す画面を見るしかない。ネット中継だと、グラウンドやベンチ内でのやり取り、ブルペンの様子など見たい画面をクリック一つで選ぶことができる。
「リアルタイムにパソコン上で、ファン同士が監督の采配(さいはい)を議論しあってもおもしろい」。三木谷氏は、1試合、または1カ月単位で、数百〜2、3000円程度を課金したい、という。初年度のネット中継の売上高を約5000万円と見込むが、パソコンで野球中継を見る時代が到来すれば、増収すると踏んでいる。
このほか、月300円の携帯電話による有料コンテンツ配信も想定。試合情報や選手の個人データを満載し、選手とファンのやり取りも出来るように。約2800万人のインターネット仮想商店街「楽天市場」会員向けに「イーグルスグッズ」の販売も始め、本業との相乗効果も期待する。
ただ、球界には「ネット事業だけでは、30億〜40億円のパ球団の赤字を賄うのは難しい」との見方が根強い。来季から新たに始まるセ・パ交流戦も1カード6試合(ホームは3試合)だけで、大阪府立大の宮本勝浩教授(数理経済学)の試算では、既存のパ球団の増収額は7億〜8億円程度。黒字転換にはほど遠い。
楽天の収支シミュレーションも、より悪化する懸念はぬぐえない。それでも三木谷氏は、この日の会見で自信を示した。
「大企業が挑戦しても成功できなかったネット仮想商店街を世界一のサービスに成長させた。大企業にできないことをやるのがベンチャーだ」
(11/02 21:47)
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