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2012年12月9日19時24分
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「男性も産休の義務化を」 IT界の論客・夏野剛さん

写真:夏野剛さん=東京都中央区、赤田康和撮影拡大夏野剛さん=東京都中央区、赤田康和撮影

 【赤田康和】2011年の人口は震災の影響もあり、20万人超の自然減となった。女性1人が生涯に産む子どもの数は1.39人。少子化を解消できなければ、国が縮んでいくのは避けられない。

 新年企画班は、フェイスブックの特設ページで、日本が抱える課題を解消するためのユニークなアイデアを募っている。NTTドコモで「iモード」開発を主導し、IT界を代表する論客として活躍する慶応大特別招聘(しょうへい)教授の夏野剛さん(47)が考える少子化問題解決のアイデアは「男性にも3カ月の産休を」。詳しい話を聞いた。

 「男性の産休の義務化を提案します。出産後、少なくとも3カ月間はパパも休まないといけないという制度をつくるんです。義務化の方法は、法律をつくって企業側に強制するか、そこまでしなくても東証一部上場の条件として定める方法もあるでしょう」

 「出産直後は、長く続く子育ての一番最初の時間です。パパとママの役割分担をどうするのか、夫婦ごとに子育てのリズムや形ができる時期。その時期に男性も、ちゃんと子どもと向き合うようにする。この3カ月の経験を通じて、その後の2人の役割分担を決めればいい」

 「男性が仕事をやめて主夫になったほうがよいというケースもあると思います。ぼくの昔の職場でも、社内結婚で、女性が仕事をやめず、男性が主夫になるという夫婦がいました。社内でも女性への評価が高かった。夫婦にとっても会社にとっても、一番合理的な選択ができるようになるんです」

 「出産から3カ月の休みというのはビジネスの現場でもリアリティーのある話だと思います。第一線で活躍する人でも十分に復帰できる。もちろん、もっと休みたい人は続けて育休をとれるようにする」

 「少子化の解消は、子どもをつくりたい人が、2人目、3人目をつくれる社会にするというのが現実的な方策。ゼクシィの伊藤綾編集長の『午後5時に職場を離れる』という案も同じ狙いだと思います。そもそも結婚したくない人もいるわけで、そういう人たちの気持ちを無理に変えようとするような政策は効果が期待できない」

 「第2子、第3子の出産をためらう理由は、育児の大変さと経済的な事情が大きい。男性の産休が当たり前になれば、育児の大変さは少しは軽減できる。経済的な面は、すでに一部で始まっていますが、企業や自治体による支援が必要だと思う。3人目からボーナスに100万円出す企業もあるとききます」

 「日本では、60歳プラスマイナス5歳くらいの人たちがリーダーとして力を持っている。でも、彼らは残念ながら、ネットをみない人が多い。ソーシャルメディア上に広がる面白い意見やアイデアを集めて紙面化して、60歳前後の人たちに見せるのは意義がある。ネットの世界と、ネットの外側の世界とをつなぐのは新聞に期待されている役割だと思います」

 なつの・たけし=ニコニコ動画の黒字化に成功したことでも知られ、運営会社ドワンゴの取締役も務めている。2001年に「世界のeビジネスリーダー25人」に選ばれた。

   ◇

 朝日新聞は、新年企画の一つとして、フェイスブック上に、課題を解消し新しい日本をつくるための議論の場として、特設ページ「オルタナティブ・ニッポン」をつくりました。最初のテーマは「どうする?少子化」。少子化問題を解決するアイデアをぜひお寄せください。奇想天外でもかまいません。自由な発想でどうぞ気軽に参加ください。少子化など日本が抱える課題を乗り越える活動を実践されている方の情報もお待ちしています。

 フェイスブックの特設ページは「オルタナティブ・ニッポン」(https://www.facebook.com/Anippon2013)

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