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2012年9月1日4時6分

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伊方原発の事故を初想定、地域防災計画見直し 高知

図:伊方原発50キロ圏内の地図伊方原発50キロ圏内の地図

 中央構造線断層帯の6〜8キロ南に立地する四国電力伊方原発(愛媛)。四電は想定される最大級の地震が起きたとしても、耐震安全性に問題はないとしている。しかし高知県は「最悪の事態」に備え、地域防災計画の見直しと行動計画の策定に着手した。

 これまで原発事故を想定した計画はなかったが、地域防災計画の「火災及び事故災害対策編」に新章を設け、住民の避難や健康対策などを盛り込む。年内に完成させる方針だ。

 東京電力福島第一原発事故を教訓に防災指針の見直しを進めてきた国の原子力安全委員会の作業部会は3月、中間報告案をとりまとめた。それによると、原発から半径50キロの範囲はプルーム(放射性雲)による被曝(ひばく)を避けるため、甲状腺被曝を防ぐ安定ヨウ素剤や屋内退避を準備する地域となった。

 県によると、伊方原発から半径50キロ圏内には梼原町と四万十市の一部が入る。四万十市部分に住家はないが、梼原町では約100人が住む。そのため県は地域防災計画を見直し、具体的な行動計画の策定を始めた。

 見直しは「健康対策」と「避難対策」「産業・観光対策」の3本柱だ。健康対策では安定ヨウ素剤の備蓄方法や保管方法、そしてどう各戸に配布し、誰が服用を呼びかけるのか――などといったことを定める。

 避難対策では放射性雲が通過する時の屋内退避の呼びかけや、高い放射線がしばらく県内で検出される場合の計画的避難について盛り込む。また愛媛県からの広域避難があった場合の受け入れ体制を定める。

 産業・観光対策としては、風評被害を防ぐのが中心で、野菜や魚など農林水産物のモニタリング方法などについて定めるという。

 屋内退避や安定ヨウ素剤の服用準備などをスムーズに進めるため、県は四国電力との協定締結も目指している。現状では、異常事態が起きた場合、四電は愛媛県に通報し、愛媛県が公表した後に、県に情報提供されることになっている。県は愛媛県と同じタイミングで情報提供するよう四電に要請している。

 県の担当者は「少なくとも福島第一原発と同程度の事故が起きれば、高知にも影響が出ることは明らか。事故原因は地震以外にもヒューマンエラーなどもある。事故に備えた対策を事前に取っておく必要がある」と話している。(中島嘉克)

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