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四国の活断層といえば中央構造線断層帯だ。紀伊半島西部に端を発し、徳島県鳴門市から愛媛県伊予市まで四国北部をほぼ東西に横断し、伊予灘に達している。その長さは少なくとも約360キロある。
【特集】足元の活断層 災害大国迫る危機中央構造線は、明治期に来日したドイツ人地質学者のエドムント・ナウマンが発見・命名した。四国でこの断層による地震の研究が本格化したのは、1960年代以降のことだ。
中央構造線断層帯について、政府の地震調査研究推進本部は六つに分割して評価している。一度に全線が動くのではなく、部分的に活動することが多いと考えられているためだ。
六つの区間のうち、四国にかかるのは東から、紀淡海峡―鳴門海峡(43〜51キロ)▽讃岐山脈南縁―石鎚山脈北縁東部(130キロ)▽石鎚山脈北縁(30キロ)▽石鎚山脈北縁西部―伊予灘(130キロ)の4区間。
昨年2月に改訂された評価によると、讃岐山脈南縁から西の3区間は、いずれも平均活動間隔が最短で1千年で、他の区間に比べると周期が短い。最も近年にあった断層の活動は16世紀と推定され、今後30年間での地震発生確率は、最大で0.3%との評価だ。
紀淡海峡〜鳴門海峡の区間は平均活動間隔が4千〜6千年。断層が動いたのは最も近年で3100〜2600年前と推定され、今後30年間での発生確率は最大1%となっている。
中央構造線断層帯で地震が起きたら、どんな被害が出るのか。
香川県は火災の被害が増える冬の夕方で死者6763人、負傷者3万6969人と想定。愛媛県では最大で2666人の死者を想定している。両県とも被害想定の見直しを検討中だ。徳島県では現在、有識者による検討会が最新の知見に基づく活断層の位置図を作製中で、被害想定も今年度中にまとめる。
一方、津波による甚大な被害が予想される南海トラフ地震の対策を進めている高知県では、中央構造線断層帯による被害想定をまとめていない。
政府の地震調査研究推進本部は全国110の主要な活断層帯を調査し、地震規模などを公表してきた。四国で110断層帯に含まれているのは中央構造線断層帯のほかに、香川県の長尾断層帯(24キロ)のみ。マグニチュード7.1を想定し、最大震度7が香川県を襲う。(柳谷政人)