|
|
中国5県の活断層は、日本の中では数が少ないとされる。だが、都市部近くにも点在しており、備えは欠かせない。
■鳥取
鳥取市直下を通り1943年に死者千人以上を出した鹿野・吉岡断層と、2000年に日野町などに被害を与えた鳥取県西部地震の断層が知られる。県は鹿野・吉岡断層で地震が起きると、最悪で鳥取市を中心に家屋約4400棟が焼失、約6200棟が全半壊し、火災による548人を含む728人が死亡すると想定。20年度までの10年間で建物の耐震・耐火性向上や自主防災組織の整備を進め、死者を8割以上減らそうと取り組む。
■島根
島根原発(松江市)の約2キロ南に宍道(しんじ)断層、県西部山間地には弥栄(やさか)断層帯がある。宍道断層は運転差し止め訴訟の控訴審で長さが争点の一つ。中国電力は22キロとするが、住民ら原告側は30キロ以上と主張する。両活断層は、県の95、96年度の地震被害想定調査後に判明。県が8月にまとめた報告書には、県内陸海域の8地震と新潟・佐渡島北方沖地震による被害想定も盛り込んだ。年度内に新たな地域防災計画を立てる。
■岡山
災害が比較的少ないとされるが、南海トラフで巨大地震が起きた場合、兵庫県から県東部にかけての山崎(やまさき)断層帯は活動しやすくなるとみられる。県は3月にまとめた地域防災計画で、山崎断層帯の一部の大原断層で震度6強の地震が発生するケースを想定。最悪で、約1万2千棟が全半壊し69棟が焼失、536人が死傷するとみる。こうした地震への具体策は特に決めていないという。
■広島
いずれも県西部にある安芸灘断層群や岩国断層帯、五日市断層帯が知られる。県は07年、予想される七つの地震別に被害想定をまとめた。最大の被害が出ると予測したのは五日市断層帯の一部の五日市断層。広島市の市街地に近接し、地震が起きれば死者は最大で3433人、全壊家屋数は3万1565棟になると予測した。年度内に被害想定を見直す。県東部の長者ケ原断層の調査も始める。
■山口
主に菊川断層帯、大原湖断層系、岩国断層帯の三つの活断層がある。県が08年にまとめた地震被害想定調査報告書は、大原湖断層系の二つの断層が連動すると、マグニチュード7クラスの地震が起き、約1万5千棟が全壊し最大1千人の死者が出ると想定。県の地震・津波防災対策検討委員会は6月、津波で県内に影響を与えるとみられる日本海域の断層5カ所を抽出。近く津波の高さなどの浸水シミュレーションを公表予定だ。