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2012年9月13日2時40分

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徳島県、活断層図を公表 HP上、空中写真使い精査

 県は11日、県内の中央構造線活断層帯の活断層図(2万5千分の1)を公表した。活断層のQ&Aとともに県のホームページに掲載し、活断層への理解を呼びかけている。

 今回公表した活断層図は、1997〜99年度に県が調査した活断層図をもとに、有識者による検討会で作製された。以前の活断層図と大きな変化はなく、空中写真など複数の資料を用いて精査した。

 活断層は讃岐山脈の南縁を対象としており、総延長180キロで、活断層の地形、位置が明確なものは全体の約3割で実線で掲載。残りの約7割は地形が侵食されたり、人工的な要因などによって位置が不明確なもので、点線や網掛けで表した。

 県は13日から1カ月間、活断層周辺の土地利用規制などを含む「県震災対策推進条例(仮称)」素案についてのパブリックコメントや愛称を募集し、年内に制定する。規制の対象となる「活断層調査区域」については、活断層の位置が明確にわかる部分に限り、断層の幅数十メートルを対象にするよう検討している。5千分の1の調査区域図は制定後に検討、公表する予定。

■「差し迫っていない」「住民フォロー必要」

 今回公表された活断層図では、鳴門、阿波、美馬、三好の4市と板野、上板、東みよし3町の7市町内を中央構造線活断層帯が横断する。「差し迫った問題でない」「住民へのフォローが必要」と自治体の反応は様々だ。

 中央構造線活断層の地震発生確率は30年以内で「0〜0.3%」、100年以内でも「0〜2%」とされており南海トラフ巨大地震に比べ、切迫度は低い。

 上板町は「南海トラフを注視しており、活断層まで対策は及んでいない」。鳴門市は「差し迫った問題ではないと理解している」。

 活断層付近の公共施設の有無を把握しているのは4市町。板野町は2007年度までに、活断層付近の公共施設の耐震化を終えた。活断層の近くに立地する町立板野東小の上田貢校長(55)は「近くに活断層があることは職員全員が知っており、震源地がここになる確率はゼロではないという認識はある」と話し、防災訓練などに力を入れる。

 美馬市では、今回の結果で初めて活断層付近に市葬祭場があることを確認した。「まだ活断層の位置が明確ではないので調査結果を見ながら、必要であれば対策をしたい」

 一方、今回の公表が住民の危機意識をあおると危惧する声も聞かれた。県は地震の発生確率が低いことから、「活断層の直上にあるからといって、直ちに対応を求めているわけではない」と説明しているが、三好市は「発生確率が低くても、規制がかかるようであれば、いま住んでいる人たちも不安に思うだろう。どうフォローしていくのか」と疑問を呈した。土地価格への影響を心配する声もあった。阿波市は「敏感に反応する人もいる。県と連携して丁寧に説明していきたい」としている。(伊藤あかり)

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