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8月17日午前8時46分ごろ、天草灘を震源とするマグニチュード(M)4.9の地震が起きた。鹿児島県長島町では震度4を観測した。
「最初に下から突き上げられるような感じだった」。町の岩切豊総務課長(54)はこう話す。庁舎内で倒れたものもなく、町内の被害報告はなかった。
岩切課長は、1997年に薩摩川内市で震度6弱を観測した地震が脳裏を一瞬よぎった。「あのときは電線が揺れて波打っていた。今回はそれに比べれば大したことはなかった」
鹿児島地方気象台の緒方誠・地震津波防災官によると、薩摩半島北部から天草灘にかけての北緯32度周辺では陸域の浅い地震が日常的に観測されている。
北緯32度には出水断層帯もある。最近は動いておらず、活動していたと推定されるのは2400年前〜7300年前。かなりの幅があるが、おおむね8千年ごとに活動を始めたりやめたりするとされ、もしこの断層帯が動いたら、M7.0程度の大地震が起きるとみられている。
緒方防災官は「北緯32度沿いでは将来、M6からM7ぐらいの地震は起こる可能性はある」と指摘する。
陸域の浅い地震は、トカラ列島や奄美周辺でも比較的多い。鹿児島大大学院・南西島弧地震火山観測所の後藤和彦准教授(地震学)は「地震が多い所では当然注意する必要があるが、地震の少ない大隅も安心はできない。地下に隠れた断層があるかもしれない。どこで地震が起きてもおかしくない」と注意を呼びかける。
こうした地震とは別に、プレートの沈み込みに伴う地震もある。
後藤准教授は、喜界島北東沖約60キロを震源とするM8クラスの地震が将来起こる可能性がある、と指摘する。喜界島沖では1911年にM8.0の地震が起き、8メートルの津波が襲ったとされる。「発生から100年経っているので、次の地震を起こす準備段階に入っている可能性がある」