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地震を引き起こす原因の一つが「活断層」。九州各地に活断層がある。専門家は活断層の存在を知り、備えることの大切さを訴える。
玄界灘から福岡市中心部を通って福岡県筑紫野市まで延びる全長55キロの警固(けご)断層帯。2005年に玄界灘を震源として起きた福岡沖地震は、警固断層帯の北西部がずれたとされる。
政府の地震調査研究推進本部は、警固断層帯の南東部ではマグニチュード(M)7.2程度の地震が起こると推定。今後30年の発生確率は最大6%と国内の活断層の中でも高い。
熊本県の阿蘇外輪山西斜面から八代海南部を北東から南西方向に走るのが、布田川(ふたがわ)・日奈久(ひなぐ)断層帯。全長約101キロと九州最長で、北西部に熊本市がある。断層帯のうち、甲佐町から芦北町付近にかけての中部は、今後30年にM7.6程度の地震が起こる確率が最大6%。中部と南西部が同時に活動するとM7.9規模の地震が起きると推定されている。
雲仙断層群は長崎県の島原湾から橘湾まで東西約67キロ。火山地域に多くの断層が走っており、北部、南東部、南西部に大別される。南西部は最大M7.3程度の地震が起きる可能性があり、発生確率は最大4%。雲仙・普賢岳の火山活動とも密接に関係しており、注意が必要だ。
別府―万年山(はねやま)断層帯は大分県の別府湾から熊本県境まで延びる。断層の向きから四つに区分される。うち大分平野―由布院断層帯は東西約40キロ。東部はM7.2程度の地震の発生確率が最大4%と推定されている。鶴見岳や由布岳などの火山活動と関連が深い。
ほかにも周防灘東部の海底を走る周防灘断層群、熊本県南部の人吉盆地南縁断層、鹿児島県出水北部を走る出水断層帯などがある。
今後30年で地震が起きる可能性が最大4〜6%と聞くと低いように思えるが、九州大地震火山観測研究センター長の清水洋教授は、「決して侮れない数字」と指摘する。1995年に阪神淡路大震災が発生した後の試算では、同震災の30年間での発生確率は8%だったという。
また、北九州市の小倉東断層帯などデータが乏しく将来予測が出来ていない活断層も多く、未知の活断層も無数にある。清水センター長は「住んでいる地域に活断層がないと言っても見つかっていないだけで安心は出来ない。身近な活断層を知り、対策を取っておくことが第一歩だ」と話す。(斎藤徹)