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2012年9月1日4時18分

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大きな活断層、山口県内に3つ 金折裕司教授に聞く

図:金折教授が作製した県内の活断層の図面金折教授が作製した県内の活断層の図面

 1日は防災の日。南海トラフ巨大地震の被害想定が公表されたばかりだが、山口県内では活断層が引き起こす直下型地震(内陸地震)の方が被害が大きいとの見方もある。活断層の研究を続けている山口大学の金折(かなおり)裕司(ゆうじ)教授(構造地質学)に現状などを聞いた。

 ――県内の活断層は。

 大きなものは三つ。下関市周辺の「菊川断層帯」は、北西から南東方向に延びる。鳥取県西部地震(2000年)や福岡県西方沖地震(05年)を引き起こした活断層と同じ方向。西日本で最近大きな地震が起きているのは、この方向の活断層だ。山口市周辺の「大原湖断層系」と岩国市周辺の「岩国断層帯」は北東から南西方向。阪神淡路大震災(1995年)と同じ方向だ。

 ――活断層による地震の特徴は。

 海溝型地震との大きな違いは、揺れや津波の到達時間。海溝型の揺れの到達が約100秒後とすれば、直下型地震は突然、不意に激しい揺れが伝わってくる。緊急地震速報が間に合わない場合もある。活断層の周りでは最大震度7の揺れが発生する。

 ――活断層からどう地震が引き起こされるのか。

 日本列島周辺は4枚のプレート(岩板)が組み合わさっている。山口県は1年に1センチ程度東に動くユーラシアプレートの上に乗っている。一方、そのプレートを南東から北西側に押すフィリピン海プレートの力も働いており、そのひずみが活断層に蓄積され、海溝型地震の発生前後に直下型の地震が起きる。

 ――活断層が引き起こす地震の特徴は。

 過去の記録から「南海・東南海地震」のような海溝型地震が起きた後の近い時期に、直下型地震が起きている。1707年には海溝型地震が南海トラフで起き、その23日後に山口市徳地で家屋が289軒倒れ、死者が3人出る地震があった記録が残っている。

 ――今後の備えは。

 今は地震の活動期と呼ばれる大変な時期だ。過去の地震がどのように起きたか知り、自分の住む場所周辺の地形や地質条件を学んでハザードマップをよく見ておく。家のどこで待機するかなど地震が起きた時のシナリオを作り、自分も被災者になることを前提に防災への備えをしてほしい。(聞き手・水田道雄)

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