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九州最長の布田川・日奈久断層が通る自治体は、どんな対策をしているのか。
同断層の北東部に位置する熊本県甲佐町は、2008年に「揺れやすさマップ」を全世帯に配布。M8の地震が起きた場合、どのくらいの震度となるか地域によって色分けしている。断層の上にある地域は最大で震度7の揺れが起きるとされている。
海に面した宇城市では、10年にマップを配布。市が調査した結果、断層の上に限らず、地質によって揺れの大きさは異なることがわかった。干拓地では揺れが強くなる傾向があるため「断層と離れていても、油断しないで欲しい」と呼びかける。
八代市が配布した防災ガイドブックには、阪神大震災が「30年以内に最大8%」という推定で発生したことを記しており、今後30年にM7.6程度の地震が起こる確率が最大6%の同断層も危険であるということを防災訓練など折に触れて伝えているという。
熊本市では11年に配布した「わが家の防災マニュアル」に、揺れが強い場所や建物の倒壊率などについて示した地震ハザードマップを掲載した。
ただ、市内には同断層だけでなく、市の中心部を西から北東にかけて走る立田山断層(全長15キロ)もあるため、それぞれの断層ごとに違うマップをつくった。同じ市内でも、断層によって被害の場所が変わることが分かるようになっている。
さらに実在しない断層がずれたことを想定したマップも用意。まだ確認されていない断層が潜んでいる可能性があるからだという。「断層が確認されて注意されている場所以外でも、強い地震は起こり得ることを知ってほしい」と訴える。
県によると、1889年に立田山断層が原因とみられる「熊本地震」が起き、死者20人、けが人54人、民家239棟が全壊した以来、県内の断層が原因となった大地震は起きていない。