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2012年9月1日4時20分

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茨城県北部の一部、震災後活発に

 茨城県内には、活発で大きな直下型地震を引き起こす恐れがある全国110の「主要活断層」に含まれる活断層はない。県が地域防災計画で被害を想定している地震は主に三つ。いずれも海溝型(プレート境界型)だ。

 最も大きな被害が懸念されるのが首都直下地震。それがM7.3の茨城県南部地震として起きた場合、中央防災会議の予測では、死者は最多で約500人(県内300人)、建物被害は8万7千棟(同3万棟)。県独自の1997年の予測では、県内の死者は391人、負傷者6200人、全半壊8万6千棟としている。

 東日本大震災後に新たに想定に加えたのが、県沖を含む三陸沖北部から房総沖の海溝寄り津波地震。政府の地震本部は、M8.6〜9.0前後の地震が30年以内に起きる確率は30%程度としている。また、M8.0程度の発生確率が同88%という東海地震では、県南部も震度5弱の揺れに襲われると予測されている。

 県は今年3月の防災計画改定で「津波対策」編を新設し、500年から1千年に1度クラスの津波も想定に追加。防潮堤整備や公共施設の津波対策強化を盛り込んだ。また、震災時を教訓に、帰宅困難者対策や燃料確保などの項目も追加した。

 ただ、県が被害想定をしていない活断層型地震について、地震本部は「県内に主要活断層がないからといって、油断はできない」という。

 産業技術総合研究所の活断層データベースでは、県内には二つの活断層が示されている。福島県矢祭町から常陸太田市にのびる「棚倉構造線活動セグメント」と、北茨城・高萩市付近の「高萩活動セグメント」。いずれも活発な断層ではないとされる。ただ、すぐ北にある福島県南東部の「井戸沢活動セグメント」は、同様に主要活断層ではなかったが、昨年4月11日にM7.0の地震を引き起こし、鉾田市でも震度6弱を観測。県内1人を含む4人が亡くなった。

 産総研の活断層・地震研究センターによると、「高萩」の周辺では震災後、地震活動が活発化しており、「井戸沢」と同タイプの断層の可能性もあるという。

 吉岡敏和・研究チーム長は「注目すべき断層の一つ。茨城は活断層型地震は安心、とは言えない」と警鐘を鳴らす。

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