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神奈川県が2009年にまとめた被害想定では、神縄・国府津―松田断層帯による地震(M7.5)が冬の平日午後6時に起きた場合、茅ケ崎市や平塚市、小田原市などで計1500人が死亡、9770人が重傷を負う。建物11万7600棟が全壊、3万9810棟が焼失する。
津波の到達時間が早いのが特徴で、茅ケ崎以西では地震から5分以内、三浦半島にも10分以内に到達する。夏の正午に起きた場合には、海水浴客だけで1560人が犠牲になる可能性があるとしている。
県は、この地震が、相模トラフを震源とする「南関東地震」(関東大震災の再来型)と連動して起きるパターンも想定。M7.9級の地震となり、平塚市や横須賀市などで震度7、全域で震度6弱以上の揺れが予想され、死者1万1380人、重傷者は7万人を超える。県内の建物の4割強の90万棟が全半壊する。また横浜市などで計20万棟余りが焼失する。
やはり津波の到達が早く、夏の正午に起きた場合には、海水浴客6920人が死亡するとしている。
相模トラフは相模湾から太平洋に向かって伸びるプレートの境界。文科省などの調査で、神縄・国府津―松田断層帯はこのプレート境界の一部である可能性が指摘されている。このため、連動して地震が起きるおそれがあるという。
また、三浦半島断層群による地震(M7.2)が起きた場合、死者は横須賀市や横浜市などで計4350人、重傷者は3万5800人に上る。人口が密集する県東部の被害が大きくなるため、直後の避難者は約260万人に。1カ月後も約170万人が避難生活を続けることになると想定している。
自宅周辺の予想震度、建物の倒壊棟数、液状化の危険度などの想定は、県のホームページ内にある地図情報「eかなマップ」(http://www2.wagamachi-guide.com/pref-kanagawa/enter.asp)で見ることができる。
東日本大震災を受け、県は近く、被害想定を全体的に見直す予定だが、「市町村や企業、県民が建物の耐震化などの防災対策を考える上で、参考にしてほしい」としている。(矢吹孝文)