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群馬県は6月、地震の被害想定を14年ぶりに見直した。被害が最大の場合は震度7で、死傷者は2万人を超えるとし、新発見の活断層も想定に加えた。ただ、発生確率は低く、近年、県内が震源の大規模地震は起きていない。それだけに調査や備えが不足する側面もあり、県は警戒を強める。
県内に活断層は10程度あるとみられる。長さ約82キロの関東平野北西縁断層帯主部による地震はM8.1、藤岡、高崎など4市1町の一部で最大震度7、震度6強も広範囲に想定。死者は従来の約3倍の約3130人、負傷者は約1万7740人と見込む。
県はさらに、県南東部の太田断層(長さ24キロ)でM7.1、県北部の片品川左岸断層(同20キロ)でM7.0の地震を想定している。太田断層は、想定見直しの委員の一人、群馬大学の熊原康博准教授(自然地理学)が発見し、2009年の学会で発表した。断層は太田、桐生両市にまたがり、死傷者は推定約9千人にのぼる。
ただ、関東平野北西縁断層帯主部は、発生確率が今後100年以内でも「ほぼ0〜0.03%」。残る二つの活断層については、確率を算出するだけの情報がない。
過去の被害で県が取り上げた主な大規模地震六つのうち五つは埼玉や新潟など県外が震源だった。死者は最も多い1931年の西埼玉地震で5人。残る一つは関東一円で被害が出た818年の地震で、震源などの詳細は不明だ。
とはいえ、前回想定で活断層とみた場所が活断層でないと判明した一方、新たな活断層が確認された。熊原准教授は「県内の地震研究は不十分で、未発見の活断層がある可能性はある」と指摘する。