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2012年9月1日4時11分

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「地価に影響」活断層周知、自治体で差 神奈川

表:断層地震の被害想定断層地震の被害想定

 活断層の周知の方法は、自治体で対応が割れている。神奈川県小田原市や山北町が「地価に影響する」などとして、地域を走る神縄・国府津―松田断層帯の位置を、防災マップに記載していない。専門家は「様々な方法で周知が必要」と指摘している。

 小田原市は2007年、広域避難所や防災倉庫、崖崩れの危険性がある傾斜地などが書かれた防災マップを作成した。しかし、市東部を走る断層は、地元自治会から「地価が下がるなど、風評被害のおそれがある」などの意見が出て、記載を見送ったという。市防災対策課は「断層の位置は、その地域の住民は知っている。地図で全市民に示すことは、デメリットの方が大きい」と説明する。

 山北町も「活断層が通る場所は正確には分からない」(総務防災課)として、防災地図に断層を記載しなかった。ただ、風水害による浸水予想図は描かれており、「心配した土地所有者からの反発はなかった。活断層も、改訂の際に検討したい」としている。

 一方、大井町は、全戸配布した「防災マップ」に活断層を記載。「知らずに住んでしまった、ということは避けるべきだ」(総務安全課)。三浦断層帯が走る横須賀市も地図付きのパンフレット「横須賀市の活断層」を配り、断層上に建築物を建てないよう指導している。

 活断層に詳しい横浜国大の太田陽子名誉教授(変動地形学)は「活断層の公表で、地価が下がったという話はないと思う。人間は忘れやすい。防災情報は様々な手段で、しつこいくらいに周知し続けることが必要だ」と指摘している。(矢吹孝文)

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