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茨城を大きな地震が襲ったら――。「3・11」後、多くの人がまず考えるのが東海第二原子力発電所のことだろう。首都圏に最も近く、30キロ圏内に最多の人口を抱える原発。ここが全電源喪失に陥れば、「フクシマ」以上の惨事となりかねない。しかし、事業者と自治体の対策は道半ばだ。
■活断層評価に住民ら批判
東海第二原発の周辺にある活断層は、施設に深刻な影響を及ぼす大地震を引き起こす可能性があるのか。
原発への地震や津波の影響を検討する経済産業省原子力安全・保安院の専門家会合「地震・津波に関する意見聴取会」。8月下旬までの議論で、東海第二原発の敷地内には活断層はないと判断された。
敷地外の周辺の断層については、東海第二原発からほぼ30キロ圏内にあって高萩市沿岸から日立市の数キロ沖にかけて延びる海域の活断層「F1断層」と、その延長線上に位置して北茨城市の陸域にある「車断層」の二つの活断層が連動して動く可能性があると指摘された。
これまでは、互いに5キロ以上離れた複数の活断層は連動しないとされてきたが、東日本大震災の発生後に見直された。保安院は、活断層が連動して発生する地震の大きさの想定と原発の耐震性を改めて計算しなおすよう、事業者の日本原子力発電に指示した。
日本原電は8月31日、東海第二原発のストレステスト(耐性評価)の1次評価を保安院に提出した。発表の中で、連動によって想定される地震の揺れが従来より大きくなった場合、「施設の安全面の余裕が小さくなるものについては、何らかの対策をとっていく」と述べた。
一方、反原発を訴える人たちは「国や事業者の活断層に対する評価が甘い」と批判する。